チビチリガマ(洞窟)に隠れた140人。
火を放つなどして亡くなった方が83人。
そのうち6割は18歳までの子ども。
なぜこんなことが起こったのか。
「日本軍が中国人を虐殺したのと同様に、今度は自分たちが米軍に殺される。」
火をつけたのは、中国戦線にいた経験を持つ男性。
「敗戦国の女性がどんな目に遭うのか。」
「自分で死んだ方がいい、捕虜になったら虐待されて殺されるんだから。」
自死を勧めたのは、旧満州からの里帰り女性。
日本の兵隊が中国で行ったのと同様な残虐行為を 米軍が行うと信じた住民の恐怖心。
犠牲を強いられるのは弱い者、子ども・・・
それが戦争。
そんな戦争なんてだれも望まないのに・・・。
(朝日新聞2024.6.23.天声人語より)