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「個性(2)」 (2022.7.15.)
2022.07.15 校長ブログ
*個性=「その物や人が持っている特別の性質」(例:個性を伸ばす教育をする。)
性質というからには、いいところも悪いところもまるごとひっくるめて個性のはずです。でも、教育機関で使われる場合の個性はどちらかというと、いいところだけの性質を個性として使っているような気がします。悪いところは注意して直さなければならない!!それが教育というものだ。というかんじです。確かに躾の部分ではそういうことは大いに言えるでしょう。でも、教育の中で個性重視と言う場合は、いいところだけじゃなくて悪いところも含めてその子をまるごと尊重しなくては、ウソのような気がします。なぜならば注意しても簡単に直らないようなものが本物の(本当の)個性だと思うからです。
末期ガンなどで死を覚悟した患者に対して、ある医者は<痛みを止める><さする><ほめる>こと以外はすることがないと言ったそうです。いいえ、ただそれだけをするそうです。もう、治療はしないのです。ただ死に向かっている患者の付き添えをするだけです。
教師はそうはいきません。これから将来のある子どもたちを預かって、少しでも子どもにとってプラスになることをと思って教育しています。勉強もいっぱいできるように、友達とも仲良くつきあえるように、運動もしっかりやって体も丈夫になるように、色々してあげることがあるのです。
でも、そんなにしてあげなくてはいけないのでしょうか? もっとほかにしてあげなくてはいけないことが、あるのではないでしょうか? 色々あるような気もするけれど、とりあえず、個性を認めるということが、大事なことではないでしょうか?!
「わるいところも、いいところも、全部ひっくるめて君は君のままでいいのだよ。」という気もちで接してあげること、自分で自我に目覚めた時に「自分は、自分のままでいいんだ。ありのままの自分でいいんだ。」と自分で自分のことを受け入れることができるようにしてあげること、それが本当にその子どもの個性を認めるということになるのではないでしょうか?